2050年のカーボンニュートラル達成に向けたグリーン成長戦略として、自動車・蓄電池、半導体・情報通信、次世代太陽光が足下から拡大すべき産業として開発が加速している。これら領域の次世代デバイスとされる、軽量強化合金、高密度蓄電池、高周波対応磁石、高効率太陽電池等には、いずれも飛躍的な特性向上の鍵をナノ材料が担う。ただし、これらデバイスの社会実装には、価格競争力が高く且つ巨大市場の要求に応える高スループットでのナノ構造体生成技術が極めて重要となる。この点、熱プラズマを利用するプラズマスプレー技術は、元来、安価粉体を原料に種々ナノ構造体を高速で実現する技術であり、近年の関連技術のめざましい進展から、カーボンニュートラルを推進しうる高性能材料生産プロセスとしても注目を浴びる。そこで今回は、たたら製鉄から続く冶金の熔解技術としてプラズマが利用されて以降、溶射や積層造形などプラズマに関わる企業が集まるこの島根県にて、最新のプラズマ技術と関連応用に関する講演を通じてプラズマスプレーの知と技術を結集し、カーボンニュートラルに貢献するプラズマ材料科学および関連産業の今後の方向性を議論する機会とする。

日時:2023年10月23日(月)9:45~16:00
会場:松江テルサ ドームシアター
参加費:無料(要 事前参加登録 先着100名限定)
「熱プラズマスプレー技術の進歩とカーボンニュートラルに向けた展開」(島根大学 次世代たたら協創センター)